先日、会社の飲み会で盛り上がり、3次会を終えてギリギリで終電に飛び乗りました。
駅に着いて改札を出ると、ほとんど人通りはありません。
ターミナル駅から3分程度で着く駅なのですが、
場所が中途半端なせいか、乗降客は少なく寂れています。
厳しい残暑がようやく終わりに近づき、
吹きつける涼しい風が、酔った身体に心地よく感じる夜でした。
駅沿いに公園があり、公園を隔てた向い側のマンションが僕の家です。
いつも通り、僕は公園を通って自分の住むワンルームマンションを目指しました。
木が覆い茂った薄暗く小さな公園で、夜になると人の気配は全くない場所です。
少し離れた場所に大きな公園があるので、
この時間になると、この小さく暗い公園には犬の散歩をする人すら見かけません。
申し訳程度に辺りを照らす外灯の下、僕は酔いの醒める驚くべき光景を目にしました。
公園の端のベンチに、全裸の少年が座っていたのです……。
立ち止まって、しばらく少年を見つめます。
少年も僕に気付いたようで、目が合ったような気がしました。
僕は、金縛りにあったように、その場を動けませんでした。
幽霊でも見たような気持ちになったのです。
ふと、少年が立ち上がってこちらに歩み寄ってきました。
両手で前を隠して、少年が近づいてきます。
やがて、数メートルの距離まで近づいたとき、
少年の表情までしっかり見ることができました。
怯えきった表情。
ジャニーズっぽい今どきの少年といった感じでした。
「あの。すいません」
か細い声が届きました。
「服、とられちゃって……」
少年は、ぽつりぽつりと事情を話し始めました。
コンビニから帰る途中、数人の人間に取り囲まれ、
身ぐるみを剥がされて公園に放置されたとのことです。
僕は、とりあえず警察を呼ぼうと言いましたが、少年は躊躇した様子でした。
「でも、被害は大したことないですし」
タバコを買いにコンビニへ出かけただけなので、被害は小銭と家の鍵、
そして身につけていた服だけのようです。
「警察とか行ったら面倒なんで……」
少年は、恥ずかしそうに俯きながら言いました。
僕は裸の少年に見惚れながら、ふと違和感を覚えました。
少年の綺麗な肌が、ところどころ土で汚れ、かすり傷があるのです。
「君さ、襲われたんじゃないの?」
少年は、こくりと頷きました。
とりあえず、僕の家まで連れて行きました。
何か着せてあげたかったのですが、クールビズの時期ですので、僕は上着を羽織っていません。
Yシャツの下は何も着ていないので、シャツを貸してあげるわけにもいきません。
仕方なく、全裸のままの少年を伴って、マンションへ向かい、
エレベーターに乗って部屋へ向かいました。
幸い、人と会うことはありませんでした。
僕は、公園でとんでもないものを拾ってしまったものだと、
酔いの醒めかけた頭が混乱してきました。
部屋の灯りの下で少年の裸を見ると、レイプの痕跡らしきものがいくつか見つかりました。
まだ、乾ききっていない精子が、身体にべたりと付いていました。
「とりあえずシャワー浴びておいで」
シャワーを浴び終えた少年に、僕の服を貸してあげました。
少年は、勧めたお茶を一気に飲み干すと、事の経緯を正直に話してくれました。
露出癖があるのだと、恥ずかしそうに告白しました。
そして、ゲイなんです、と。
僕もゲイなんだと返すと、少年は安心したような困ったような、複雑な表情を浮かべます。
露出好きの集うゲイサイトの掲示板で、少年は書き込みをしたのだそうです。
「△△の□□公園で露出します。見に来てください」
少年は、遠くに視線を感じながら、あの公園で全裸になり、歪んだ性欲を充たしていたのでした。
しかし、ギャラリーは大人しく見ているだけではなかったのです。
誰かが少年のもとへ近づいて手を出すと、
一斉に他の人間も駆け寄って、そのまま犯されたのだそうです。
ひとしきり身体中を犯され、レイプ犯が帰った後、
きちんと畳んで置いておいた服が消えていることに気付いたそうです。
そして、絶望の中、どうしてよいかわからずベンチで佇んでいたところに、僕が現れたのでした。
少年は18歳。
この近所に下宿している専門学校生。
その後、HIVの検査を受けさせて陰性だと確認すると、僕は少年を自分のものにしました。
ちゃんと、歪んだ性欲も充たしてあげます。
たまに、あの公園へ連れて行き、全裸に剥いて遠目に眺めます。